さて、今回もレンズの話をしていきましょう。
今回のお題は「瞳」です。
皆さんはレンズを覗いてみたことがあるでしょうか。
実はそのとき、広角レンズか望遠レンズかによって、「絞り」の見え方が全然違うはずです。
結論から言いますと、
・広角レンズ --> 絞りが小さく見える
・望遠レンズ --> 絞りが大きく見える
という現象が起きます。
ぜひ、前後のレンズキャップを外してレンズを覗き込んでみてください。
ズームレンズの広角端と望遠端で比較すると、より分かりやすいと思います。
これは前回 #1 の復習ですが、
・広角レンズ --> 前方に凹/後方に凸
・望遠レンズ --> 前方に凸/後方に凹
というパワーバランスになっていることが多いです。
つまり、
・広角では、凹レンズ越しに絞りを覗き込むため、小さく(Fig. 1)
・望遠では、凸レンズ越しに絞りを覗き込むため、大きく(Fig. 2)
見えることになります。
このレンズによって作られた絞りの虚像を目で見ることで、先ほど述べたように絞りが大きく見えたり小さく見えたりすることを実感できます。
逆に、レンズの後ろ側から覗き込めば、今度は
・広角 --> 凸レンズ越し --> 大きく
・望遠 --> 凹レンズ越し --> 小さく
のように、さっきとは逆転して見ることができます。
これがわかると何か写真を撮るのに役に立つのか、と言われると正直全く役には立たないと思います^^;
ただ、そのように見えるということは、前回 #1 で考えたようなレンズ配置が実際になされているという、もっともらしい裏付けにはなるのではないかと思っています。
さて、このレンズによって作られる絞りの虚像のことを、「瞳」といいます。
「瞳を閉じて」というポストの中でも触れましたが、これは人間の「瞳」とまったく同じ意味です。
瞳というと、黒目の部分を想像する方が多いと思いますが、医学(眼科)の世界では瞳孔、つまり黒目の真ん中の穴のことを指します。
この穴は、眼球というカメラレンズのための、まさに絞りの役割を担っています。
そして瞳孔とは、この穴(絞り)が、角膜という凸レンズによって拡大された虚像なのです。
個人的にはとてもおもしろいのですけれど、、、僕だけかもしれませんね^^;
こんなしょうもない記事を最後まで読んでくださった皆さま、本当にありがとうございます。
ぜひ今度新しいレンズを買った際には、レンズの瞳を覗き込んでみて、そのレンズのパワー構成に思いを馳せてみるのも一興かもしれません。
今回はこのへんで。
ではでは。
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