NIKON Z 7, NIKKOR Z 40mm f/2
実は僕のなかでいまいちピンと来ていないが Z40/2 。
レンズの善し悪しという話ではなく、レンズとの付き合い方についてです。
「オールドレンズ風」と評する人をチラホラ見かけますが、僕のなかではそれとは違った印象。
個人的に抱いている描写の特徴はこんな感じ;
・無限遠~中距離までピント面はカッチリ写る
・近距離では甘くなる
・色収差は想像していた以上に出ない
・大きくボケた時の後ボケの質が好みではない(あくまで個人的に)
・近距離で撮った時の玉ボケが周辺まで丸みがある
箇条書きにしてみると、なおさらオールドレンズ風とは遠い気がしてきました。
色収差は出るは出るんですけど、想像してるよりだいぶ少ないです。
これはいい柔らかさ。
後ボケの玉ボケはもうちょっと積極的に使っていきたいです。
エッジは出ないけど芯がないボケ。
例えるなら、薄めた絵の具を紙に一滴垂らしてそれが乾いた跡のような感じ。
Z28/2.8 もこの傾向ですよね。
これが個人的にはあまり好みではないのです。
これくらいの距離は全然しっかり写るので、スナップには軽快に使える印象です。
これはレンズの良いところが出たんじゃないかなっていう一枚。
この寄りの甘さは花とか自然の物にいいのかも。
ただ背景は暴れやすいので整理が難しいですが。
口径食が少なくグルグル感もないので、やっぱり玉ボケは積極的に使いたい。
スイートスポットはやっぱり中距離にあるような気がしてます。
ピント面が切り出されて、ボケが大きくなりすぎないあたり。
使うたび少しずつ歩み寄ってるような感じです。
もう少し気長に使っていきます。
NIKKOR って収差のバランスのいい残し方みたいなところに歴史の蓄積があるような気がしているのです。
ただ NIKKOR Z って全然コンセプトが違うんですよね。まあそれはそれでいいことだとは思ってますが。
でもこういう廉価レンズにはそういうバランス感覚みたいなものを期待していた僕としては、(あくまで僕の好みと合わなかっただけですが、)すこし残念な気持ちもありますす。
NIKKOR Z の設計に躍起になっているうちに、最も手放してはいけない貴重な財産の伝承が行われていない、なんてことになっていないといいのですが…。