NIKON Z 7, AI AF Nikkor 85mm f/1.4D IF.
僕の写真は全部無題でいいと思ってる。
実際のところ、写真にタイトルを付けることは結構大事だ。
フォトコンなんかでは必須のお作法だったりする。
「写真にアプローチするベクトルを示す」とか「写真のフレーム外にある情報(空間的・時間的)を補完する」とか色々意味はあるのだろうけど、本質的には「写真を "作品" にする」というのがあるんじゃないかと個人的には思う。
ほら、美術館に展示されている芸術作品ってどれもタイトルが付いてるじゃないですか。感覚的にはそんな感じ。
SNS でよく写真にキャプションとか(いわゆる)ポエムとか添えられてるのは、それもひっくるめて "作品" になってると解釈してる。
普通、良い写真 "作品" というのは、圧倒的な情景とか物語を感じるワンシーンとか撮影者の鋭い目線とか、鑑賞者に訴えかけるコンテンツが備わってるのだと思う。
僕の写真はだいぶ自己満足だ。
「なんかいいな」を集めているだけで、「なんかいいな」を超えるものではないし。特別なものじゃない。
ただの photograph であって、photography ではないというか。
でも最高に楽しいし、それでいいとも思ってる。
そういうわけで最初の話に戻ると、僕の写真は全部無題でいいと思ってる。
もしかしたら半分くらい逃げなのかもしれないけど。
そりゃ僕だってたくさんの人に見てもらえるほうが嬉しい。
でも肩の力を抜いてシャッターを切った写真はやっぱりそれ以上のものにはならないし、むしろしたくないと思う。
なんて言うか、後から取って付けたようなタイトルとかキャプションとかって、どうしても好きになれないんですよね。
本当にそんなこと考えながらシャッターボタン切ったの?って思いがどうしても過ってしまって、その写真から一歩引いてしまう。
色々行っちゃったけど、でもタイトルを付けるのもキャプションを付けるのも否定する気はなくって、それは個々人が一番楽しめるやり方で自由にやればいいと思ってます。これはあくまで僕の本当に身勝手な感覚だから。
あと、やっぱり 85mm 苦手だなと思った。