NIKON Z 7 + AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G
中望遠の単焦点を使っていると「ちょっとボケすぎだな」と思うことが個人的には間々あるのですが、そう感じるのは大抵が背景のボケに関してで、逆にピント面が薄いとかそういうのはあまり感じることがありません。
具体的にはこういうシーン↓↓↓ですね。
NIKON Z 7 + AF-S NIKKOR 85mm f/1.4G, 85mm, f/1.4, 1/5000s, ISO64
どうでしょうか。僕には、遠くの背景のボケが大きすぎて玉ボケのようになってしまい、奥行き方向の空間情報が消失してしまっているように感じられます。このあたりはボケの大きさだけでなくボケの質の要素も合わさってくるので、単純に焦点距離の問題だけとは言い切れませんが。
まあボケすぎるのであれば絞る or 引いて撮ればよいのですが、絞れば収差量のバランスが変わるのでボケ描写も変わってしまいますし、引くと被写体(この場合は原付)が小さくなって印象が薄れてしまいます。まあ原付が小さくなった分トリミングしてあげればいいのかもしれないけど……というところまで考えて、「待てよ。58/1.4G を DX クロップして疑似的に 85/2 運用ができるのでは」という考えに至りました。
というわけで早速試してきました。
NIKON Z 7 + AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G, 58mm, f/1.4, 1/250s, ISO64, DX クロップ
いかがでしょうか。撮影日も違いますし、撮る位置も露出補正も違うので仕上がりも当然違うのですが、背景のボケ量とボケの質が相まって柔らかいながら奥行き感があり、個人的にはとても良い描写になっていると思います。実際はもうすこし寄って撮ると背景のボケも変わってくるとは思いますが。
ただやってみて気づいた欠点は、クロップしたぶん拡大するため、その際に収差も拡大することになりピント面のシャープネス(つまり被写体の浮き上がり)が低下してしまうということでした。あとは細かいところですが、フォーカスポイントが大雑把にしか動かせなくなるのも難点ですね。
写真1枚で語ってもわかることは少ないと思いますので、この日に撮った写真を並べていきます。
58/1.4 。これは XF50F1.0 との比較のために。植木鉢(?)の場所変わってたけど。
やっぱり通してみると浮き立つ感じが弱いような気がしますね。まあシャープネスの問題ではなく、単純に相対的なボケの大きさが小さくなったのでそう感じるだけかもしれませんが。いずれにせよ、現時点での 58/1.4 の DX クロップ運用についての個人的な見解は、悪くはないけどそれほど積極的にやるものでもない、という感じですね。
こうなると俄然 XF56mmF1.2 R APD が欲しくなってきますね… たださすがにここのところ色々と散在し過ぎなので、しばらくは我慢ですかね。そういっていつの間にか生えてる可能性も否定はできませんが^^;
というところで今回はこのへんで。
次回は港区立郷土歴史館で撮った写真をまとめようと思っています。
ではでは。