NIKON Z 7 + NIKKOR Z 50mm f/1.2 S
ようこそ ここ は レンズ の ぬま。
その日、とくに目的もなくスマホでネットサーフィンしていた僕は、何の気なしに立ち寄ったマップカメラの Web サイトで NIKKOR Z 50mm f/1.2 S が在庫ありになっていることに気がつきました。
「お、Z50/1.2 の在庫復活したのかー」
そう思った次の瞬間、スマホを持っていない僕の左手に急にずっしりとした重みを感じたのです。恐る恐る左手を見てみると……なんとそこには、ちょうど今ネットで閲覧していた NIKKOR Z 50mm f/1.2 S が握りしめられているではありませんか。
キャーーー(甲高い叫び声)
…………お分かりいただけただろうか。
というわけで、買ってしまいました NIKKOR Z 50mm f/1.2 S 。まあレンズは熱いうちに買えという諺(ことわざ)もありますしね。いや無いけどな。でも後悔はしてません。
正直なところ Z50/1.2 は、発表された当時は完全にノーマークのレンズでした。というのも Z50/1.8 と同じようなタイプで開放 F 値が明るいだけのレンズだと勝手に思い込んでいたから。だとしたら、こんなクソデカ標準レンズどこの頭のネジが飛んだやつが買うんだよとか思ってました。
…まあ、どうやら僕の頭のネジも足りてなかったみたいです。
ただ言い訳をさせてもらえるとしたら、まず Twitter に出てきた作例が凄すぎたんです。あそこで完全に潮目が変わりました。逆に言えば、公式のサンプル写真どんだけ魅力伝えるの下手なんだって話にもなりますが…。
SNS に日々上がってくる作例を見ていると、とくに引きの絵で撮った写真ではピント面との境界がわからないほど自然で連続的なボケ。普通のシャープなレンズだとピント面だけがスッと立ち上がる感じなのですが、それとは違くてなんというかピント面に近いほど存在感の密度が増すような写りに感じました。ちょっと今まで見たことのないタイプの立体感。
それからフォトヨドバシの実写レビューも凄かった。さすが俺たちの K さんっていう感じの作例の数々。(一体いつお前の K さんになったんだ)
Nikon(ニコン) NIKKOR Z 50mm f/1.2 S 実写レビュー | フォトヨドバシ
http://photo.yodobashi.com/nikon/lens/z50_f12s/
このうち、とくに2枚目の後ボケのやわらかさには驚きました。これだけシャープなレンズでこれだけやわらかい背景描写ができるなんて。いま振り返ってみると、たぶんここで「このレンズ買おう」と決めたのだと思います。
ただファーストロットは軒並み在庫切れだったようで、結局手にするまで二ヶ月弱かかってしまいました。
いや、発売日に予約購入をキメた方々は先見の明があったと思います。
恐れ入りました。
まあでも箱を開けた時は 70-200/2.8 かな?みたいな外見に思わず笑っちゃいました。「え、これ本当にズームしないんだよね?」って。
それで早速試し撮りに出掛けたのが今回の写真です。一応、なんとなくこう撮ったら特長が活かせそうだなっていうイメージは持って行ったのですが、正直かなり難しかったです。
具体的には、自分が普段 50mm のレンズで被写体に近づく距離よりもっと引いたポジションから撮ることを意識して使ってみました。なので、今回はいつもに比べて結構引きの絵が多くなってるハズです。(当社比)
理由は2つ。ひとつは、収差の少ない 50mm f/1.2 というスペックから来るいわゆる中判感を得るにはその方がいいから。もうひとつは、ピント面の存在感が増すっていう描写を自分で撮ってみたかったからです。
僕自身そういう撮り方に慣れていないというのもあって、今回はかなり難しく感じました。このへんは精進あるのみ。
ただ、実は使ってみると意外と結構レンズにもクセがあることがわかってきて、そのあたりも難しさを増した原因のひとつだったりします。このあたりは、もう少し色々試してからまとめたいなと。(言うだけ言っとく)
ただ 50mm ってやっぱりいいです。改めてそう思いました。体に沁み込んでる。ファインダーを覗いた時にイメージとほとんど誤差がないのが気持ちいい。
お世辞にも軽くて小さいレンズとは言えませんが、思ったよりホールディングが良くてそれほど苦もなく振り回すことができたのは良かったです。
またしばらくはこのレンズとじっくりお付き合いしていきたいと思います。
それでは今回はこのへんで。
ではでは。