小春日和だった2月の中頃に期待していたのと裏腹に、会社を出たところで忘れ物に気づいて取りに戻ったら捕まっちゃった、みたいなノリで冬がしぶとく留まっている。とくにここのところ強くて冷たい風が容赦なく体温を奪っていくので、外に出かけるとなればマフラーがいまだに手放せない。ただそれでも夕方でいてくれる時間は確実に長くなっていて、スロースターターな僕でもカメラをぶら下げて散歩できる時間が延びたのはありがたい。とかく都会ってところは冬の浅い入射角の光はすぐにビルやマンションに遮られてしまうから、真冬はとくに思う以上にシャッターを切れる時間が限られる。カメラを始めてから気づいたことだ。
それにしてもカメラって本当に敷居の高いものになってしまった。以前このブログでも "薄利多売のビジネスモデルはもう成り立たない" みたいな話を書いたけど、いざその世界線に降り立ってみると溜息しか出ない。とくに昨今は為替の影響も相まって、がっかりとか残念とかを通り越して悲しいと感じることがある。いくらなんでもこの作りでこの値段をふんだくろうなんてちょっと阿漕が過ぎませんかと。言っても仕方ないことだけど、少なくともああいうやり方をする人たちに写真文化なんて言葉は使ってほしくないな。